平成28年 電力・エネルギー部門「研究・技術功労賞」受賞者

 電力・エネルギー部門(B部門)では,長年,地道な活動を続けてこられ,技術の発展に貢献された研究者または技術者の方々の労に報いるとともに,電力・エネルギー分野技術の更なる発展を図ることを目的とし,平成18年から,部門表彰制度として「研究・技術功労賞」を新たに設けております。
 研究調査運営委員会および部門役員会での審査の結果,平成28年度の受賞者は,次の方に決定いたしました。表彰は,九州工業大学で開催されました平成28年電力・エネルギー部門大会の表彰式(9月8日)で執り行われました。

件名 受賞者(所属) 受賞理由
「保護リレーシステムの整定・応動解析技術発展への貢献」
亀田 秀之 殿
〔電力中央研究所〕
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 受賞者は、電力中央研究所において、35年以上にわたって電力系統の保護リレーに関する研究に従事しており、特に保護リレーの信頼度解析や応動解析、整定および協調に関する技術開発において、保護リレー技術の発展・向上に大きく寄与してきた。これらの保護リレーに関するソフトウェア面の技術は、電力中央研究所が開発する保護リレー関連のプログラム(保護リレー信頼度解析システム(RASPR)、保護リレー整定・協調支援システム(SSSCR))として電気事業に提供され、電力会社の実務において活用されている。また、保護リレーの協調に関するCIGREのWorking GroupのConvenor(主査)を務め、当該分野の技術発展に関して国際的にも大きく貢献した。これらを含め、電気学会全国大会・B部門大会・研究会における論文発表、また電気学会技術報告の執筆や電気協同研究の活動等により数多くの成果が発信されている。
 以上より、保護リレーシステムの整定・応動解析技術発展への貢献が顕著であることから、研究・技術功労賞を受賞した。
「配電線の雷害対策と絶縁合理化への貢献」
橋本 洋助 殿
〔九州電力(株)〕
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 30年余りの長きにわたり、配電線の建設、運営、資機材の研究開発などに従事し、配電線の信頼度向上及びコスト低減に貢献してきた。
 特に、6kV配電線の雷害対策において、酸化亜鉛素子機材の配置により雷過電圧抑制効果を考慮した格差絶縁廃止や、コンクリート柱のサージ伝播特性を考慮した接地方法の変更など、絶縁合理化に資する施策を考案し実現してきた。
 また、非接地系22kV配電線における避雷器の応答特性に関する研究を行い、絶縁レベルの低減が可能なことを明らかにし、新たな22kV配電用資機材の開発改良に寄与している。
 更に、配電用資機材の開発改良で得られた知見を基に、従来品より大幅なコストダウンとなる66kV送電用限流アークホーンを開発、実線路への導入に至っており、送電線の信頼度向上とコストダウンにも貢献している。
 電気学会論文誌、B部門大会、全国大会等への論文投稿を行い、電力系統の雷害対策や絶縁技術の継承、後進の指導・育成にも尽力している。