GS10-2 4値ALUに用いる論理演算ユニットの設計
◎松永祐太郎,森 智博,野口卓朗(佐賀大学),清水暁生,石川洋平(有明工業高等専門学校),深井澄夫(佐賀大学)
近年,回路の高機能化・高性能化に伴い配線量の増大による回路規模の増加が問題となっている。この問題を解決する方法のひとつとして,多値論理システムの適用を検討している。我々の研究室では,Floating-Gate MOSFET(FG-MOSFET)を用いた多値論理回路が提案されている。しかし,4値ALUに組み込むことを想定した場合,FG-MOSFETを用いるとトランジスタ数の増加により回路構成が大きくなることが問題となる。これまでに,差動対を用いることでFG-MOSFETを使用せずに4値AND回路,4値OR回路を設計した。この回路は従来の回路に比べトランジスタ数を1/2~1/3に抑えることで回路規模の縮小を実現した。本報告では,提案した4値AND回路,4値OR回路を用いてAND,OR,NAND,NORの演算を行なう4値論理演算ユニットの設計を行なう。また,シミュレーションにより所望の動作を確認する。