GS10-8 3相以上のマルチフェーズ方式昇圧型DC-DCコンバータにおける電流センサ削減手法の提案
◎川上太知,山本真義(島根大学)
 次世代自動車に搭載される昇圧型DC-DCコンバータは連続航続距離や積載スペース低減の観点から、高電力密度化が強く要求される。この要件を達成する為に、DC-DCコンバータを多段接続し、各相のスイッチングの位相をシフトして動作させるマルチフェーズ方式を適用する。このマルチフェーズ方式は電源の容積の大部分を占めるキャパシタの低減に有効な手段である。しかし、各相の電流に上平衡が生じた場合、キャパシタに流入する電流リプルが増大してしまう。そのため、各相の電流に上平衡が生じないように電流センサで電流値を検出して制御する必要があるが、相数が増加すると電流センサ数も増加してしまう。
 本稿では、ディジタル制御を用いた電流センサ削減手法を提案し、本手法をもちいて各相の電流センサ数を削減したまま従来と同様の電流制御が行えることを確認した。これにより、多相化におけるコストの削減が実現できる。