GS2-7 EMGに基づく筋状態の定量的評価とリハビリテーションへの応用
◎上田晃嗣,櫛田大輔,青木隆尚,北村 章(鳥取大学)
一般的に筋力回復のためのリハビリテーション現場においては,医療従事者が直接患者からの反力を感じながら患者の回復反応を見極めている.これは,リハビリ中における患者の筋状態を把握することが重要なためである.近年,TEMやCPMといったリハビリの自動化機器が研究開発されているが,あらかじめ設定された動作を繰り返すのみであり,患者の筋状態に応じて臨機応変に対応できるものではない.本研究では,筋活動電位の振幅と負荷の関係から筋力の定量的評価,EMGの周波数解析に基づく遅筋と速筋の使用割合と負荷の関係から筋疲労の定量的評価を行い,リハビリの自動化に必要な筋状態の回復評価を提案する.また,筋状態の回復評価に基づく適切なリハビリ負荷とリハビリ回数の決定手法も併せて提案する.実験データに基づく筋モデルを対象としたリハビリテーションシステムを構築し,シミュレーションによって提案手法の有用性を確認する.