GS2-9 LabVIEWを用いた歩行運動により誘起される静電誘導波形の解析
○栗田耕一,福田朋大(近畿大学)
歩行動作に伴い人体の電位が変動する現象は静電気放電の研究で以前から良く知られている。我々は、この歩行運動に伴う人体電位の変動を、静電誘導現象に着目することにより非接触で検出する技術の開発を試みた。その結果、歩行運動中の人体近傍に設置した電極に過渡的に生じる静電誘導電流を検出する方法を開発した。この静電誘導電流波形には、歩行中の被験者の足の接地や離地の際に生じるピークが検出されることが分かった。さらに、この技術を用い複数の被験者の歩行運動を計測した結果、歩行波形に個人固有の特徴があることを明らかにした。まだ、歩行速度を変化させてもこの特徴はある程度維持されることが分かった。本発表では、この手法で検出された歩行信号波形を解析することにより、被験者の歩行状態や運動機能推定法について述べる。