GS3-2 設備再編計画のためのシミュレーテッド・アニーリングと近傍探索法によるアルゴリズム
○鈴木 淳(獨協大学),山本久志(首都大学東京)
近年、経済状況の急激な変化のため、生産設備の稼働および停止、生産の移転などの迅速な意思決定が要請されている。生産能力の最大化と制約条件下でのコスト最小化を同時に考慮する設備再編計画問題のためにシミュレーテッド・アニーリングのフレームワークに近傍探索手順を組み込んだアルゴリズムを考案した。先行研究では、実行上可能解の回避のために2段階の探索戦略が採用されている。それに対し本研究では、1段階の探索戦略が採用された。その理由は実行上可能解を派生させない近傍探索手順を開発できたからである。本研究では現行解から近傍を派生させる操作を整理し、探索効果が高い操作を選択することによって、新たなアルゴリズムを開発することができた。先行研究における例題を解くことによる、既往のハイブリッド遺伝的アルゴリズムによる解法との比較実験を行ったところ、優位性が認められた。