GS3-3 ノイズを含む多目的最適化問題に対する差分進化アルゴリズムの加速法
○田川聖治,原田翔一(近畿大学)
ノイズを含む多目的最適化問題に対して、進化計算アルゴリズムの1つである差分進化に基づく最適化アルゴリズム(DEUCR)を提案する。ノイズを含む多目的最適化問題では、各目的関数の観測値の精度保証付き予測区間を求め、その上限値(最悪状況)を最小化する。ここで、予測区間を計算するためには、1つの解を繰り返し評価(サンプリング)して、複数の観測値(サンプル)を取得する必要がある。しかし、実世界の最適化問題では、解の評価には大きな計算コストを要する。そこで、提案するDEUCRでは、解のサンプル数を削減する3つの手法(U-カット、C-カット、リサンプリング)を採用する。U-カットとC-カットは僅かなサンプル数から有望でない解を判別し、そのサンプリングを打ち切る。また、リサンプリングでは有望な解のサンプル数を徐々に増加させる。本稿では、複数のテスト問題において、3つの手法によるサンプル数の削減効果を検証する。