GS4-2 Webカメラを用いたVDT作業時間の自動測定システムの開発と異人種に対する精度検証
◎山  稔,阿部孝司(近畿大学),南 昌秀(金沢学院大学),田 海燕(神戸大学)
本稿では,VDT症候群を予防することを目的として,VDT作業者の作業時間を測定し,休憩を促すシステムを提案する. VDT症候群とは,PCモニターを使ったVDT作業を長時間行うことで,目や体,心に支障をきたす病気であり,主な症状としては眼精疲労や首や肩の痛みなどがあげられる.厚生労働省は予防ガイドラインを策定しており1 時間の作業毎の休憩などを提案しているが,作業者自身の裁量に任されているケースが多く何かしらの症状が出た後にVDT症候群とわかるケースも少なくない.本稿では,ディスプレイ上に設置したWebカメラから作業者が存在する状態を表す特徴量を抽出し,VDT作業者の作業時間を測定する.実験では,日本人以外の作業者も想定し,マスクやカツラを装着した複数の作業者にシステムを適応した.実験の結果,平均再現率,平均適合率は,それぞれ85%以上となり提案したシステムの有効性を示した.