GS5-2 利用者の嗜好性を2種類利用した縮約ルールによる学生向け賃貸物件推薦システムの開発
○湯本真樹(近畿大学)
学生向け賃貸物件を推薦するにあたり、大量の利用者情報や物件情報を利用せずに推薦を行う方法としてラフ集合と呼ばれる概念を利用して物件の属性情報に対する利用者の嗜好を利用する方法があり、条件検索と組み合わせて物件を推薦する方法が提案されている。しかしながらラフ集合による利用者の嗜好抽出は手間がかかり利用者の負担が大きい。本研究ではサンプル物件について1つずつ良し悪しを順に判断し、良い方の嗜好だけでなく悪い方の嗜好も利用して利用者の嗜好を把握する方法を提案する。この方法によりできる限り少ない数のサンプル物件の評価により利用者の嗜好を把握して物件推薦が可能になる。実証実験を通じて、従来の条件検索とラフ集合を利用した賃貸物件推薦システムに比べて満足度を維持しつつ推薦にかかる時間を平均で半分以下に削減することができた。