GS9-4 データベースを用いたファイバブラッググレーティングの反射波長測定システムの基礎検討
◎山口達也,篠田之孝(日本大学)
本研究の目的は,構造物内で発生した静的なひずみから動的な振動まで,広帯域なモニタリングが可能な構造ヘルスモニタリングシステムの構築である.光ファイバ型センサのファイバブラッググレーティング(FBG)は反射波長がひずみに比例して変化する性質を有し,異なる反射波長のFBGを複数箇所に設置することでひずみの多点測定が行える.筆者らは波長掃引光源を用いて,複数のFBGの反射波長を0.1ms毎に実時間測定できるシステムを開発した.本報告は,反射波長の高速な測定による膨大なデータを管理するため,新たにデータベースシステムを構築し,長時間にわたり反射波長の実時間測定を行った結果である.さらに,本システムはひずみによる反射波長に基づき発生させたアラート情報をデータベースに転送する機能を有し,長時間にわたる測定データから,瞬時的な振動の検出並びに長時間データの可視化が行えることを示した.