MC2-2 嚥下機能評価のための頸部曲面の動態解析
◎三浦俊明,酒井智弥(長崎大学)
本研究では,簡便かつ手軽な方法で頸部曲面の動態を解析し,その解析したデータを用いて嚥下機能を評価・診断する支援を目的としている.嚥下機能の検査として一般的に用いられている手法は,X線を用いての嚥下造影検査や,内視鏡を用いた嚥下内視鏡検査などである.これらの検査方法が主流であるが,診断には特殊な設備・機器,専門的な知識や経験が必要である.嚥下障害を容易に検査できるようにするためには,入手と利用が手軽な装置による計測と,嚥下機能を客観的に評価するための解析が有効であろう.本研究では,Kinectセンサを用いて頸部曲面の深度画像を取得し,その動きの解析を試みる.頸部曲面の動きを深度画像の時系列として計測し,その主成分の線形結合で動きを表現する.時間変化する線形結合係数を特徴量として,嚥下動作の検出,または分類する可能性を検討する.また動きのベクトル場を用いた分類も試みる.