MC4-5 高電力密度フルブリッジコンバータのZVSおよび低ノイズ化を実現する制御方式
◎土本和秀,石塚洋一(長崎大学),安部征哉(九州工業大学),二宮 保(九州大学)
高電圧直流給電システムに用いられるコンバータとして,出力インダクタを除去したフルブリッジコンバータが提案されている。当該回路は二次側ダイオードに発生するサージ電圧を抑制し,素子数が減少することで小形化される。一方,従来のフルブリッジコンバータと回路動作が異なることで,一次側スイッチのスイッチング搊失や高周波ノイズなどの新しい問題が発生している。本稿では,出力インダクタを除去したフルブリッジコンバータのスイッチング搊失やEMIノイズの低減手法について検討した。低減手法を適用することで,コンバータの電力搊失は広い負荷範囲で20W程度減少し,EMIノイズも抑制した。さらに電力搊失が低減されたことで素子の発熱が抑制され,回路を小形化でき,電力密度12W/ccを達成した。