MC6-2 環境モニタリングのための分野横断的WSNシステムアーキテクチャ設計と実証
○山下浩一郎(富士通研究所,早稲田大学),鈴木貴久,栗原康志(富士通研究所)
近年,自然災害や建造物の老朽化が問題となっている.このような災害を未然に検知し,必要な対策・施策を施すための無線センサーネットワークが注目されている.このような環境やインフラに適用するWSNでは,大量のセンサーノードが広域・網羅的に設置されるだけではなく,長期間動作し,対象をモニタリングし続けることが基本要求となっている.また,測定するデータや計測周期は土木建築の分野,回路やアーキテクチャ設計は電気電子の分野,ネットワークは無線通信の分野,これらの最適な運用制御はソフトウェア工学の分野と,多岐分野にわたる研究開発が必須といえる.筆者らは,これらの分野の横断的な実験プロジェクトを通じ,実際の斜面・造成地・老朽化施設などにおける状態監視の無線センサーネットワークシステムを構築し,約1年間のメンテナンスフリー運用による多点観測データの連続取得に成功した.