OS1-5 テラヘルツカメラによる塗膜下腐食イメージングの高速化
◎布施則一,福地哲生(電力中央研究所),水野麻弥,福永 香(情報通信研究機構)
量子カスケードレーザを用いたテラヘルツカメラ測定を,塗膜下腐食が生じた塗装鋼板に対し実施した。海岸地域暴露試験片に対しても確かに塗膜下腐食が観測できることを確認した。以下に,カメラ測定に関して得た知見を列挙する。
1)時間領域分光法を用いたラスタスキャンによる2次元測定に比べ,本研究のカメラ系は同程度のS/N比を示す。さらに,カメラ測定により11~17倊の測定高速化が見込まれる。
2)2桁程度のS/N比があれば,腐食点それぞれの劣化度が区別できる。ただし,鉄錆のTHz波吸収は強いので,想定される腐食程度に合った光源が必要となる。