OS2-4 個人識別を目的とした3次元行動解析による空中筆記の特徴量抽出の検討
◎高橋大介,平野晃昭,岡本教佳(関東学院大学)
筆記による個人認識の問題点として,偽筆がある。偽筆は,「見まね《や「なぞり《によるものが多く,従来の筆記行動認識において大きな問題であった。本研究では,これら偽筆への対策として,トレースしづらい3次元的な動きを対象とした。特に通常の筆記行動では生じない奥行きに対する行動も付加することで筆記行動認識の精度向上を目指す。本実験は,従来手法では高精度に得られていなかった,行動の変換点と中間点から3次元解析を行うことで個人差のある情報を取得することを目的としている。複数の被験者が筆記した同一の文字を対象として実験を行った。空中筆記時における,指の傾き,速度,位置から行動に則した特徴量を算出し,解析を行った結果,個人差のある特徴を抽出することができた。