OS5-8 インフラ施設を対象とした即時震害推測システムの開発
○長屋和宏,片岡正次郎,日下部毅明,松本幸司(国土交通省国土技術政策総合研究所)
地震発生時における国土交通省の所管施設の管理では、大きな震度が観測されたエリアで点検を実施している。しかしながら、被害が甚大でその分布が広範にわたる場合や地震が夜間に発生した場合など、被害状況の把握に数時間以上を要することがあり、迅速な災害対策のための意思決定が困難になることが懸念される。
そこで、地震発生直後に得られる強震記録から地震動分布を推定する手法および地震動分布とインフラ施設の基礎情報をもとに被害状況を推測する手法の開発を行った。また、開発成果を踏まえ、施設管理者などの意志決定支援を目的に地震発生直後の情報の少ない段階においてインフラ施設の被害推測情報などを提供する、「即時震害推測システム」の開発を行った。開発にあたっては、災害対応現場の担当者との意見交換などを踏まえ、基本的な機能に加え、災害時の意思決定支援に資するいくつかの機能を備えた。