OS6-11 地域エネルギーマネジメントにおける時間前デマンドレスポンスの実証
○坂上聡子,井野本正樹,岩田雅史(三菱電機)
欧米に続き,日本でも電力システム改革の動きが始まっており,新電力の新規参入やシェア拡大が予想されている.新電力などの小売事業者は,30分ごとの各時間帯において,電力の供給量と需要量の差を一定の変動範囲内に抑える義務(30分同時同量)を負い,達成できないと,電力会社にペナルティを支払う.小売事業者はペナルティを抑えるため,発電量や調達量を増減させたり,デマンドレスポンス(DR)を活用したりして需給調整を行う.著者らは,これまでに,30分同時同量を目的として,卸電力のスポット市場から電力を調達し,需要家に対してDRを行う地域エネルギーマネジメント(CEMS)を開発し,DR実証を行ってきた.本研究では,新たに創設が予定されている1時間前市場に対応した時間前DR機能を追加し,CEMSの改良を行った.本稿では,時間前DRの実証結果について述べる.