OS7-3 PASAT時の前頭葉血流動態に関する検討‐ブドウ糖摂取の有無による比較‐
◎三上可菜子,大浦邦彦(国士舘大学)
脳はブドウ糖をエネルギー源とし、人体消費エネルギーの約20%を消費するといわれる。神経活動が行われる際にブドウ糖が使われることから、血中にブドウ糖が豊富に存在すると、記憶力・集中力が増すという報告もある。前頭前野は思考における重要な役割を担う、情報を一時的に保ちながら操作するための領域で、暗算や会話・思考能力などに影響するワーキングメモリもまた前頭前野にあるといわれている。  
本報告では、ワーキングメモリに大きな負荷を与える定速聴覚的連続加算テスト(以下PASAT)を実施する。空腹時(食事前)の被験者と、同条件であるがブドウ糖を経口摂取させた後の被験者を対象に、前頭葉活動の変化を測定する。この評価にはウェアラブル光トポグラフィー(NIRS)により測定された、血中ヘモグロビン濃度を用いる。さらに、血糖値変化・体温変化・PASAT試験結果も含めて、ブドウ糖が前頭葉活性に与える影響について検討する。