OS7-7 非侵襲生体情報取得のためのボウタイアンテナの特性検討
◎平栗一也,二川佳央,大屋隆夫(国士舘大学)
近年、携帯電話やパソコン、無線LAN等様々な電子機器の中で広く使われているマイクロ波の生体への影響について多く報告されている。しかし、高い誘電率を有する人体がアンテナの近傍にあるとき、アンテナの反射特性にも影響があると考えられる。
 本研究では、電磁界解析により広帯域アンテナを簡易人体モデルの近傍に配置したとき、アンテナの反射係数への影響から、生体情報を得ることが可能であるか検討した。
 その結果、人体モデルの周波数特性を変化させると、Q値に変化がみられた。人体モデルの導電率と比誘電率をそれぞれ変化させることにより、導電率を変化させたときは反射搊、比誘電率を変化させたときは周波数に影響を与えていることが確認できた。また、共振周波数がより低いほうが、変化が及ぼす共振特性への影響が大きいことがわかった。以上より、広帯域において共振周波数の計測が可能となり、生体内部の情報取得の可能性が示唆された。