PS1-5 リカレントパルスニューラルネットワークを用いた自律移動ロボットの時系列処理
◎稲数幸祐,小圷成一,岡本 卓(千葉大学)
近年,ニューロンの時空間的な振る舞いが,ニューロンの集団の機能の決定に重要な役割を果たすと考えられている。特にパルスの発火タイミングによる情報処理がパルスニューロン(PN)による研究が盛んに行われている。PNは内部に積分要素を持つため,時系列情報の処理に優れている。時系列処理に優れたニューラルネットワーク(NN)のモデルに,リカレントNN(RNN)がある。RNNはネットワーク内にフィードバックを持つことで,時系列処理に優れたモデルである。
そこで,本研究ではより時系列処理に適したNNを実現するために,PNを用いたRNNモデルを提案する。時系列処理問題には自律移動ロボットのコントローラへの応用を取り上げ,提案手法と階層型NNについて学習性能を比較する。計算機実験の結果,提案手法の時系列問題に対する有効性を確認した。