PS2-9 「評価《と「設計《を統合するデータ指向型PID制御系の設計とその応用
◎井上明法,木下拓矢(広島大学),大西義浩(愛媛大学),山本 透(広島大学)
近年,プロセス産業界においては,生産性や品質の向上,省エネルギー化・省力化などが進められており,制御システムが果たす役割はこれまで以上に重要となっている.これらの要望に応えるためには,制御系が適切に制御されていることが必要上可欠である.
このような背景の中、制御性能を評価し,性能評価が悪い場合のみ性能改善するような,パフォーマンス駆動型制御法が提案されている.提案手法では,FRITを用いて閉ループデータのみを用いてオフラインで制御パラメータをチューニングするパフォーマンス駆動型制御系の設計法を提案する.また,本手法では,産業界の80%以上の制御ループにおいて,PIDコントローラが適用されている現状を踏まえ,制御器をPIDコントローラに限定している.本手法の特徴としては,制御対象のパラメータを知ることなく,制御性能評価を向上させる制御器が直接的に設計できることが挙げられる.