PS5-3 体温計測用回路の一設計と検証
◎山口拓哉,水野裕志,田中義人(長崎総合科学大学)
本研究では,無線モジュールを組み込んだウェアラブルデバイス型体温管理システムの構築を目指し,アナログ処理を行う測温回路の低消費電力化に向けた機能設計とその検証を目的とした。設計した回路は,サーミスタの抵抗変化に対して出力電圧が線形に変化する回路を設計した。また,この回路は3V単電源動作でありながら約0Vから3Vまでの出力が得られるという特徴を持っている。設計した回路の機能特性を検証するために,一般的に活用されている測温回路のサンプルを設計し,応答特性,温度指示特性,消費電力を比較計測した。結果,応答特性と温度指示特性は同等の機能であったが,消費電力量の計測結果,設計した回路の消費電力量が約0.29μWとなり,サンプル回路が約0.179mWと計算され,設計した回路の方が低消費電力化に対し高い性能を持つことが解った。