TC10-3 汎用制御システムにおけるセキュリティ強化の取り組みと標準化の動向
○遠藤浩通(日立製作所)
製造業などで利用される制御システムは,汎用の計算機やソフトウェア,インターネットなどの標準化された情報通信技術によってシステム内外の情報連携を拡大し,品質,生産性,安全・環境などの要求に応えてきた。一方,情報連携の経路や範囲が拡大したことで,制御システムが上正アクセスなどに曝されるリスクも高まっており,サイバー攻撃と思われる事象によるプラント設備が搊傷に至る事象も発生している。このような状況を受け,制御システムにおけるセキュリティ確保の重要性が急速に認知されてきている。本報告では,事業者や制御システムメーカの業界が推進する,制御セキュリティの強化に向けた取り組みを紹介する。また,制御システム及びその構成装置が備えるべきセキュリティ機能や実施すべき対策の要求事項を規定するIEC 62443などの国際標準や認証制度の状況についても紹介する。