TC13-12 危険運転と心拍変動からのドライバーの眠気推定
◎河原 啓,鈴木 聡(東京電機大学)
近年,交通事故の件数は減少傾向にあるが,未だ年間約60万件の事故が発生している状況である。事故の主な発生原因として,ドライバーの眠気などによる安全上注意や漫然運転などのヒューマンエラーが挙げられることから,ドライバーの眠気を瞬きや心拍から推定する研究が進められている。また,心拍を常時記録する製品も発売されている。そこで本研究では,ドライビングシミュレータを用いて収集した運転データとドライバーの心拍変動から眠気推定がどの程度で行えるか検証することを目的とする。居眠りによって生じたと考えられる危険運転の条件を「車両が半分以上逸脱している状態が,2秒以上継続していること《とし,運転データからドライバーが居眠りした時間を抽出した。抽出した時間のドライバーの心拍変動を解析した結果,心拍変動からの眠気推定の精度は55[%]となった。