TC16-8 画像処理のトマト・メロン画像への応用
○栃平育磨,和波雅也(静岡大学),二俣 翔,可児裕規,大石直記,今原淳吾(静岡県農林技術研究所),大橋剛介(静岡大学)
画像処理を野菜・果実画像に応用した例を紹介する.トマト栽培では収穫前に果皮が割れ商品価値が失われる「裂果《という生理障害が発生することがあり,現在その防止対策に関する研究が行われている.裂果の程度を示す指標として「裂開面積率《があるが,算出には裂開部分を画像から手動で求める必要があり多大な労力がかかる.そこで著者らはトマト果実画像から自動で裂開面積率を算出する手法を提案する.提案手法では赤強調処理を行ったトマト画像にWatershedによる領域分割法を適用することで高速かつ高精度に裂開面積率を算出する.また,現在メロンの等級評価は熟練した生産者によって個々に行われており,客観的で定量的な評価が必要とされている.メロンの等級と関係が深いネットの細かさは,メロン画像から抽出したネットに囲まれた領域を算出することで定量化が可能であることに着目し,著者らはメロン画像から自動で等級を評価する手法を開発した.