TC2-1 杖歩行訓練用歩行器の開発と実用化への問題
◎井上 淳,花崎 泉(東京電機大学),川村和也(千葉大学),貴嶋芳文(藤元総合病院),藤元登四郎(藤元メディカルシステム)
本研究では,片麻痺患者が退院までに習得すべき杖歩行の訓練を,病棟でも看護師の見守り無しに一人で,安全に行うことが可能な歩行補助器の開発を行った。脳卒中等で片麻痺になった患者は,リハビリ室で機能訓練を行いながら,退院に向けて体の回復と失った機能の再獲得を目指す。しかし,退院後は杖を用いた生活を余儀なくされることが多く,そのために杖の使い方を正しく体に覚えこませる必要がある。しかしながら,患者一人に理学療法士が割くことのできる時間は限られており,訓練時間が上足している.そこで以下の3つの特徴を持つ歩行補助機の開発を行った。1,杖歩行訓練時,健側の腕及び杖や患足に干渉しない.2,転倒時には自動的にブレーキがかかる.3,患者の手を使わずに,歩行補助器が歩行に追従する.本発表ではこれらの開発および,その実用化への問題点について述べる。