TC2-2 歩行動作中の頭部前傾による重心動揺への影響の推定
◎渡邊篤史,井上 淳,花崎 泉(東京電機大学)
人間の動作における重心動揺には頭部の影響が大きいと言われている.高齢者は加齢による腰の曲がりに伴い,頸椎の湾曲によって頭部が前方に出ることが問題視されている。これが原因でふらつきや転倒が引き起こされると言われている.また,歩行中スマートフォンを使用する行為が障害物との衝突,転倒による怪我など事故の増加につながっている.
この歩行姿勢においては,頭部が前傾姿勢となることがわかっており,頭部の位置がふらつきや転倒を引き起こす原因になっているのではないかと考えられる.
本研究では,光学式モーションキャプチャを用いて身体に取り付けられたマーカから三次元座標を取得する.また,取得した座標データから提案する重心推定法を用いて身体重心を求める.次にふらつき,転倒時の重心範囲を作成し歩行時の重心変動に当てはめることで首の傾きが歩行に及ぼす影響を調べる.