TC2-3 筋電義手制御のためのNARXモデルを用いた筋電位信号に基づく
肘関節角度推定法
◎太田 匠,小林大樹,岩瀬将美(東京電機大学)
本研究は,上腕部欠搊患者用の能動的駆動可能な肘関節を有する筋電義手を自在に動作させるための,随意性に優れるマン-マシンインタフェースの開発を目的とする.このために,上腕表面筋電位から肘関節の屈曲-伸展時の肘関節角度を推定する.これまでのむだ時間を考慮した非線形ARXモデル(NARXモデル)による角度推定法では,前腕の姿勢よって推定精度にばらつきがみられる問題が生じていた.この原因が前腕に作用する重力に起因していると仮定し,重力の影響を考慮したNARXモデルを再構築する.提案法および従来法それぞれについて,筋電位から推定した肘関節角度と肘関節角度実測値を比較し,提案法の有効性を検証する.筋電義手を模した実機を製作し,提案法を実装することによって有用性について実証する.