TC4-3 都市規模自動車交通シミュレーションの分析
内種岳詞(理化学研究所,JST CREST),○伊藤伸泰(理化学研究所,JST CREST,東京大学)
シミュレーション技術を利用した社会システムの理解や最適化に向けた研究が盛んに行われている.しかし,シミュレーションの大規模化に伴うシミュレーション結果数の増大は,シミュレーション結果の理解を困難にしている.たとえば,交通シミュレーションでは,交差点を1つ対象とするのと,国道1本を対象とするのと,都市に含まれる道路を対象とするのでは,道路の数,車の数だけ評価視点が生まれる.結果の数が100や1000を超えると,1つ1つの結果の比較から結果全体の妥当な解釈を得ることは困難となる.本研究では,シミュレーションの大規模化に伴い,結果を解釈するのに必要とされる分析について考察する.また,分析の例として,多変量の交通シミュレーション結果を因子分析を利用して解釈できることを示す.