TC5-4 人の指の動きを考慮した仕事制御を用いたトマト収穫ロボット用ハンドの開発
○山崎容次郎(香川高等専門学校),浦 孝徳(九州工業大学)
 本研究では,トマト収穫ロボットに注目し,安価でトマトを傷つけずに把持するハンドの製作を目的とする.人が指で物を把持する場合,固い物を把持する場合は力制御で,柔らかい物を把持する場合は対象物を壊さないように力加減することが知られている.この力加減を,本研究では対象物に加える仕事(エネルギ)を一定にする制御と見なし,この制御方法を仕事制御と呼ぶ.
 そこで本研究では,高速な把持を実現するともとに,トマトのかたさに応じ把持力を適当に調節するワイヤ・プーリ機構を用いたトマト収穫ロボット用ハンドを考案した.さらに,人の指の動きを考慮して,対象物に過大な力が加わらないように,仕事制御および仕事制御を含む3つの制御モードの自律的な切り替え制御法を導入し,把持実験および模擬トマト収穫実験を通じて提案するハンドの有効性を検証する.