TC6-3 マハラノビス距離に基づくデータ駆動型PID制御系の設計
◎木下拓矢,西田晃一郎,山本 透(広島大学)
産業プロセスでは,広くPID制御が用いられている。しかしながら,操業条件や環境条件によって,システムの特性が変化することが往々にして存在する。そのような状況において,常に良好な制御性能を得るためには,操業条件の変更や環境条件の変化に対応して,PIDパラメータを適応的に調整する必要がある。このような問題に対する有効な手法の一つとしてデータベースを介してPIDパラメータを調整するデータ駆動型制御が提案されている。このデータ駆動型制御では,データベースの構築がそのまま制御性能に大きく関係している。そこで本稿では,データベースを複数のサブデータベースに分割し,ハラノビス距離を用いて,サブデータベースの選択を行う制御手法を提案する。また、その有効性を数値例により定量的に評価する。