TC6-6 マルチモデルによる適応出力フィードバック制御系設計
◎峰原亨明,水本郁朗(熊本大学)
非ASPRなシステムに対して適応出力フィードバック制御系を構成するために,システムに並列フィードフォワード補償器(PFC)を付加し,その拡張系をASPRとする手法が知られている.しかし,システムが大きく変動する場合などは所望の特性を有するPFCを設計することは必ずしも容易ではない.そこで本報告では対象システムを複数のノミナルモデルと未知の理想重みから成るマルチモデルで表わされると仮定することで,上確かさを有するシステムに対する,システムをASPR化するPFC設計法の提案を行う.提案手法ではシステムとノミナルモデルとの出力誤差による重みの推定を通して,マルチモデルで表わされると仮定したシステムに対して適応的にPFCを構成することで常に安定な適応出力フィードバック制御系を構成できる.また提案手法の有用性を数値シミュレーションにより検証する.