TC9-1 データベースを活用した車上保安装置の開発;ATS-DW(送受信・データベース処理部)
◎國利知寛,松田和之,齋藤博己(日本信号),島田直人,原津裕之(西日本旅客鉄道)
従来の鉄道保安装置は曲線や分岐器の場所などの地上設備情報や列車が進行する進路情報を地上設備から送信し、それを車上装置で受信して列車制御を実現していた。現在、それらの情報をデータベースとして列車制御装置に搭載し、地上設備の削減と制御の高度化を実現したデータベース式列車制御システムが運用されている。
データベース式列車制御システムにはSPARCSやATACSのような地上データベース式と、ATS-DW、ATS-DN、ATS-DKのような車上データベース式がある。本稿では車上データベース式の一つで、西日本旅客鉄道殿と当社が共同で開発したATS-DW車上装置(送受信・データベース処理部)の機能について紹介する。
また、データベースを用いた鉄道システムの今後の展望についても述べる。