TC9-4 サスティナブルな鉄道の条件と保全戦略
○塚本大吾,大串裕郁(西日本旅客鉄道),中村英夫,望月 寛,高橋 聖(日本大学)
鉄道システムが,様々な交通システムの中で,将来的にも維持継続されるには,経営環境に対する分析とその分析結果に基づく今後の技術的な戦略が重要になる。とくに,鉄道の運営コストの多くを占める保全戦略は大きな比重を占める。本稿では,鉄道のおかれた条件を分析すると共に,現行の保全に関する規定の中で保全戦略をどのように構築すべきかを考察する。また,筆者らはサスティナブル,すなはち持続可能な鉄道システムを目指す上で,導入・建設時のコストだけでなく,維持から廃棄までライフサイクル全体にわたるコスト(=ライフサイクルコスト,LCC; Life Cycle Cost)を意識することが重要であることを述べてきた。保全戦略とLCCの関係についても触れる。