TC9-6 階層化による列車制御システムの再構築
齋藤嘉久,浅野 晃(京三製作所),○中村英夫,望月 寛,高橋 聖(日本大学)
列車制御システムの要素機能は、列車位置検知と保安要件の導出、そして伝達された要件に基づく保安制御に帰着できる。その保安要件は閉そく装置と連鎖という概念を生み出し、あらゆるケースにおいても安全を守る今日の信号保安の基礎ができた。その後、車内警報装置、ATS、ATCといった多くの保安装置が生み出され、今日に至っている。本論文では、列車制御システムの理想形を導くため、列車制御システムを階層的に俯瞰し、論理処理部と対車上インタフェース部、伝送部に分類し、新たな階層的列車制御システムの構築を試みる。新たな列車制御システムが、インタフェースの合理化や省設備化をもたらすため、安全性・信頼性・保全性を向上させるほか、段階的な機能向上を実現する。