令和7年度電気規格調査会規格委員総会の報告

電気学会 標準化推進室

 7月22日午後、令和7年度電気規格調査会規格委員総会を開催いたしました。  まず、今年度初めてとなる電気規格調査会名誉委員の称号を大木 義路(おおき よしみち)様、林 洋一(はやし よういち)様、松村 基史(まつむら もとふみ)様、三木 一郎(みき いちろう)様、山野 芳昭(やまの よしあき)様の5名の方が授与され、ご挨拶をいただきました。  また、今年度が20回目となる電気規格調査会功績賞、功労賞の表彰式が執り行われました。功績賞には、「カーボンニュートラル実現に向けた需要家電力資源の柔軟性の活用検討調査専門委員会」を代表して小林 延久(こばやし のぶひさ)様および塚尾 茂之(つかお しげゆき)様が表彰されました。また功労賞には、豊田 充(とよだ みつる)様が表彰されました。そして、受賞者の方々からそれぞれご挨拶がありました。下表に令和7年度電気規格調査会功績賞・功労賞の受賞者、貢献内容および所属部会・委員会を示します。  次に、令和7・8年度 電気規格調査会委員改選結果の報告、令和6年度電気規格調査会事業報告、令和7年度事業計画報告が行われ、続いて委員の互選により髙木 喜久雄(たかぎ きくお)会長をはじめとした令和7・8年度の電気規格調査会の役員(会長、副会長、理事)を選出いたしました。

受賞者(敬称略) 貢献内容 所属部会・委員会
功績賞 カーボンニュートラル実現に向けた需要家電力資源の柔軟性の活用検討調査専門委員会 JEC-TR-59001:2024
JEC-TR-59002:2024
カーボンニュートラルの実現にはエネルギーの脱炭素化、省エネおよび、重要な電力の需給連携が必要である。「カーボンニュートラル実現に向けた需要家電力資源の柔軟性の活用検討調査専門委員会」は、国内の関係ステークホルダのシーズ、ニーズを集約し、電力の需給バランスなど電力の安定供給に必要な調整力を需要家の各種需要設備を電力資源として創出、需給調整市場を介し、送配電事業者に提供するための標準仕様をJEC-TRに取り纏め、需要設備からの調整力の活用のベストプラクティスの普及に尽力した。
さらに、国際標準IEC TR 42746-2、IEC62325-451-7に、国内の電力需給連携に関する技術仕様の提案を行い、仕様に盛り込まれた。
スマートファシリティ技術委員会
塚尾 茂之 高電圧試験方法標準化委員会(IEC TC42国内委員会)委員長として,高電圧試験規格JEC-0203:2022(高電圧試験一般)およびJEC-0204:2022(高電圧試験用測定システム)の新規制定,ならびにJEC-0401:2022(部分放電測定)の改正に尽力した。
また,IEC規格では,IEC TC122(UHV AC送電システム)WG2(変電所・送電線設計)の共同主査としてIEC TS 63042-201 Ed. 1.0(2018)の新規制定に貢献,現在もWG4(メンテナンス)の共同主査としてIEC TS 63042-401 Ed. 1.0の新規制定に向け,日本の電力ユーザ,重電メーカ連合を牽引し,国際規格としてバランスの取れたものとすべく活動を継続している。
送配電部会
功労賞 豊田 充 IECに電気エネルギー貯蔵システムに関する新TC(TC120)の立ち上げに関わり、国際副幹事及び対応日本国内委員会幹事として積極的に規格開発に関与し、多くのシステム規格の開発に貢献、日本の主張を国際規格に反映させた。
IEC開閉装置関係の規格開発に深く携わり、特に交流遮断器の規格に日本意見を反映させることに貢献した。また日本から提案した高速接地開閉器の規格開発の国際コンベナーとして規格を発行させた。IEC対応の国内委員会TC17/SC17Aの国内委員長として、IEC規格への日本意見反映、JEC規格のIEC規格との整合性を図ってきている。 JEC規格では、ガス絶縁開閉装置や交流遮断器の改正委員会の副委員長として、改正作業を主導した。
電気エネルギー貯蔵システム部会兼標準化委員会 兼 IEC TC120国内委員会
電気機器部会
電気規格調査会規格委員総会・会場全景
電気規格調査会規格委員総会・会場全景

名誉委員 集合写真
名誉委員 集合写真
(後列 左から:小野副会長、高木会長、小坂田副会長)
(前列 左から:三木様、山野様、松村様、林様))

功績賞・功労賞受賞 集合写真
功績賞・功労賞受賞 集合写真
(後列 左から:小野副会長、高木会長、小坂田副会長)
(前列 左から:小林様、塚尾様、豊田様)