IEC TC22および関連委員会 東京会議 報告
電気規格調査会
IEC TC22国内委員会 委員長 林 洋一
1. 概要
IEC TC22(パワーエレクトロニクス)およびSC22E(安定化電源装置)/SC22F(送配電システム用パワーエレクトロニクス)/SC22G(可変速電気駆動システム)/SC22H(無停電電源システム(UPS))では,関連WGなども併せて国際会議を東京で開催しました。
日程 | 2009年11月9日(月)~13日(金) |
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場所 | (社)日本電機工業会(JEMA)(東京都千代田区一番町) |
会議日程 | 表1による。CAG/WG/MT/PTと合わせて計12会議を開催。 |
参加者 | 表2による62名(内,海外12か国およびIECアジア太平洋地域センターから36名)。 |


写真 TC 22 総会開催状況
TC/SC | 11月9日(月) | 11月10日(火) | 11月11日(水) | 11月12日(木) | 11月13日(金) | |||||
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AM | PM | AM | PM | AM | PM | AM | PM | AM | PM | |
TC22 | PT6 | MT3 | CAG | TC22 総会 | ||||||
SC22E | SC22E | |||||||||
SC22F | (技術見学会) | TC115 | SC22F 総会 | |||||||
WG19 | ||||||||||
SC22G | MT7 | SC22G 総会 | ||||||||
SC22H | MT62040-3ほか | SC22H 総会 |
備考 TC 115:TC 115とSC 22Fとの合同会議。CAG:Chairman Advisory Group
参加国 | 参加者数 | 備 考 | 参加国 | 参加者数 | 備 考 |
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アメリカ | 4 | SC22G幹事国 | デンマーク | 3 | |
イギリス | 2 | ドイツ | 4 | TC22議長国 | |
オーストラリア | 1 | SC22H議長国 | フィンランド | 4 | |
韓国 | 1 | フランス | 5 | SC22G議長国, SC22H幹事国 | |
スイス | 2 | TC22幹事国 | ロシア | 1 | SC22F幹事国 |
スウェーデン | 2 | IEC | 1 | アジア太平洋地域センター | |
中国 | 6 | SC22F議長国, TC115 3名 | 日本 | 26 | オブザーバを含む。 |
[ SC22E議長(英国),幹事(スイス)は欠席。] | 計 | 62 |
2. 特記事項
今回の会議からCAG(議長諮問委員会)が開催され,各TC/SCの議長および幹事,ならびにIEC技術員が参加してTC/SCを通した課題が審議されました。また,TC115(100kVを超える高電圧直流送電システム)設置に伴い,SC22Fとの役割分担が懸案となっていたので,それを決める会議もあわせて開催されました。
TC22総会の冒頭,経済産業省 産業技術環境局 環境生活標準化推進室 課長補佐 稲垣一彦様から経済産業省および日本工業標準調査会の代表としてご挨拶をいただきました。電気学会がTC22ほか電力基礎,応用分野などのTCの,また日本電機工業会がその関連製品のTCの審議団体を担当していること,エネルギーの有効活用のためにパワーエレクトロニクスに対して国としても積極的に取り組んでいることなどが説明され,日本の状況が参加者にご理解いただけました。
3. TC22 総会での審議
TC22総会は,各SCの報告などが中心ですが,TC22独自の議題として,IEC全体での検討課題になっているエネルギーの効率的利用について審議が行われました。エネルギーの効率的利用に関しては,SC22Gが最も関連があり先行していて新しいWGを発足して検討することになっています。このWGが中心になってスマートグリッド,エネルギーマネジメントシステムの利用などによるシステム全体での効率化もあわせて検討していくことになりました。
運営方針計画書 [SPS(Strategic Policy Statement)に代わってSBP(Strategic Business Plan)となった] の審議では,日本から提議した系統連系用変換装置などの扱いをCAGで今後検討することになりました。
4. 懇親会
懇親会を11月11日(水)にお台場のホテル日航東京で開催しました。会期のちょうど中日であり,海外からの参加者の大部分が参加しました。同伴奥様2名も加わり,全参加者は53人でした。
懇親会では,電気学会を代表して松瀬会長(TC22国内委員会前委員長)にご挨拶いただきました。電気学会およびその活動などについてもご紹介いただき,電気学会の存在感が高められました。
天気はあいにくの雨でしたが,夕方には小ぶりになり,東京湾の展望を楽しみながら懇親できました。さらに,懇親会の後,東京タワーから夜景を楽しみました。海外参加者の皆様からとてもよかったとのご挨拶をいただきました。
このほか,SC22F国内委員会では11月9日に東京電力新信濃変電所の周波数連系設備への技術見学会を開催し,13人(内,国外8人)が参加しました。




写真 懇親会
5. その他
日本電機工業会に会場をご提供いただきました。参加者から新しい立派な施設であり,良い会場であるとおほめの言葉をいただきました。日本電機工業会に感謝いたします。また,開催費用に関してご負担ご支援いただいた参加企業およびIEC活動推進会議に感謝いたします。
以上