令和3年度電気規格調査会規格委員総会の報告

電気学会 標準化推進室

7月20日午後、令和3年度電気規格調査会規格委員総会をWEB会議にて開催いたしました。
まず、令和3・4年度年度 電気規格調査会委員の改選結果報告、令和2年度電気規格調査会事業報告、令和3年度事業計画報告が行われ、続いて委員の互選により八島新会長をはじめとした令和3・4年度の電気規格調査会の役員(会長、副会長、理事)を選出いたしました。
また、今年度が16回目となる電気規格調査会の表彰式は、WEB会議のため執り行われませんでしたが、今年度の電気規格調査会 功績賞には、「交流遮断器標準特別委員会」および「避雷器標準化委員会 兼 IEC TC37国内委員会」が選出されています。
下表に令和3年度電気規格調査会功績賞の受賞者、貢献内容および所属部会・委員会を示します。

受賞者(敬称略) 貢献内容 所属部会・委員会
功績賞 交流遮断器標準特別委員会 JEC-2300:2020 「交流遮断器」の改正
JEC-2300交流遮断器の規格は、開閉装置規格の中でも最も頻繁に引用・参照される規格である。2010年に改訂されて以降、開閉装置関係の規格は、開閉装置の共通規格であるJEC-2390:2013が新たに制定され、関連するGIS規格JEC-2350:2016が改正、また国際規格である交流遮断器IEC 62271-100及び開閉装置共通規格IEC 62271-1が2017に改正されるなど、当該規格に関係する多くの規格が改正されてきていた。また、温暖化防止の観点から、遮断器に用いられる消弧媒体としてSF6以外のガスの適用が進められようとしているなどの状況変化に対応する必要があった。
この為、関連規格との整合を図り、また、温度上昇限度値や電流遮断試験条件の見直しを実施するなど実用に即した内容を含めた規格改正を実施した。
電気機器部会
開閉装置標準化委員会
避雷器標準化委員会 兼 IEC TC37国内委員会 JEC-2374:2020 「酸化亜鉛形避雷器」の改正
近年シリコーン材料などを外被に使用したポリマー形避雷器が海外を中心に普及・規格化され海外では避雷器の主流となっている。
このような海外における状況より、国内の避雷器供給者や利用者から規格化の要望があり、電気協同研究 第72巻 第4号”ポリマーがい管の設計基準・試験法の標準化”、2017の提言を受け、最新のIEC避雷器規格を参考にJEC-TR-23002-2008「ポリマー形避雷器」の内容の見直しを実施するとともに、ポリマー形避雷器を含む発変電配電線用の各種避雷器の試験法を規定し、その適用方法や規格制定の経緯等をまとめ、ポリマー形避雷器を含む避雷器の統合規格として、JEC-2374:2020″酸化亜鉛形避雷器”を改正・発行した。
電気機器部会