ロードマップ

産業応用部門長期ビジョンロードマップ

産業応用部門長期ビジョンロードマップWG
近藤圭一郎,小倉常雄,星伸一,辻俊明

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産業応用部門はその名のとおり,電気工学を産業分野,広くは社会に応用するための技術を扱う部門である。それらの技術が将来に亘り,どのように社会に貢 献するかを発信することは,産業応用部門が社会にその存在を認知されるために重要である。このような考えに基づき,平成22月12月から平成23年3月に 掛けて,産業応用部門の技術が支えるこの先100年程度の未来社会のイメージ作りを目的とした,産業応用部門長期ビジョンロードマップWG(ワーキンググ ループ)が活動を行なった。WGは,将来,産業応用分野が大きく貢献することが期待されているエネルギー利用技術,医療福祉技術,ロボット技術および交通 運輸技術の各分野の専門家として,小倉常雄半導体電力変換技術委員会委員長(東芝),星伸一自動車技術委員会幹事(東京理科大学),辻俊明産業計測制御技 術委員会幹事(埼玉大学)および研究調査運営委員会1号委員(当時)から近藤圭一郎(千葉大学)が加わり構成された。活動としては,WGでイメージ案を提 案し,竹下隆晴産業応用部門副部門長(研究調査運営委員長)に答申する形で進められた。適宜,同委員会の指導を受けながら得られたイメージが図に示すもの である。この中でも産業応用部門の技術で今後特にその発展に期待が集まるのは,医療福祉分野への応用技術である。わが国が今後,22世紀に向けて本格的な 高齢化社会を迎えるに当り,真に成熟した豊かな社会の構築に寄与する技術である。また,持続可能な社会を構成するためにも引き続きエネルギー利用技術の進 展にも寄与することが求められる他,パーソナルモビリティと省エネルギーの両立への挑戦にも思いも込められている。 今回は時間の制約もあり,将来のビジョンとして,産業応用部門全体としての意見が十分集約できていない点も否めない。したがって,引き続き,産業応用部 門の技術が未来の社会を構成する上でどのように貢献できるか,また,どのような分野を伸ばしていくべきか,について会員諸兄による議論をお願いしたい。こ のイメージがそのきっかけとなれば本望である。

近藤 圭一郎(千葉大学)