注目論文(次世代産業システム技術)

タイトル LED警光灯の視認性向上のための感性指標に基づく点滅パターン評価方法
著者 飛谷 ​謙介, ​土屋 ​晋, ​藤澤 ​隆史, ​饗庭 ​絵里子, ​長田 ​典子
巻号 電学論D, Vol.133, No.2, pp. 240-245, 2013
推薦理由 人の感性を工学的に扱い、緊急車両の警告用LEDライトの点滅方法の評価方法を提案している。その後、本研究は実務に役立つ研究成果へと発展している。人の感性を工学的な観点から産業応用へ結びつける事例として、参考になる論文である。

タイトル オントロジとSOMを用いた機械操作者の行動分類手法
著者 城所 琢也, 鈴木 聡, 五十嵐 洋, 中田 脩一, 小林 春美, 安田 哲也
巻号 電学論D, Vol.133, No.3, pp. 300-306, 2013
推薦理由 人間の機械操作の行動をOntologyとSOM(Self-Organizing Map)を組み合わせて評価する研究である.機械学習やAIが盛んである現在にとって,両手法を用いて自動的に人間の操作行動を分析する提案は興味深い研究であり,今後の産業界や技能伝承において極めて重要な要因となる可能性を秘めている.

タイトル マスタ・スレーブシステムとハプトグラフによる人間の動作の抽出と可視化技術
著者 桂 誠一郎, 大石 潔
巻号 電学論D, Vol.128, No.9, pp. 1075-1082, 2009
推薦理由 旧来にて開発されたマスタ・スレーブシステムによるモーションコントロールは,無人化・自動化操作および遠隔操作が現実化しつつある現在において,非常に重要な役割を有してきている.AIや機械学習のようなブラックボックス的なアルゴリズムによる検証ではなく,明確な理論式にて検証していることは極めて重要であり,今後のモーションコントロール開発に大きく貢献できるものと思われる.

タイトル 分布間距離を用いたBilateral Filter の準最適パラメータ探索
著者 真喜志 泰希, 市川 周一, 藤枝 直輝, 山田 親稔
巻号 電学論D, Vol.137, No.7, pp. 576-582, 2017
推薦理由 画像の分布距離に基づいてバイラテラルフィルタのパラメータを推定する手法が提案されている。本研究では,適切な初期値を持つ局所探索法を用いて,妥当な実行時間内に準最適なパラメータの集合を推定する方法を提示している。準最適なパラメータが使用される場合,画像品質はわずかに低下するので,より良い画像品質を達成するためにパラメータを補正する第2の方法が提案される。パラメータ推定時間は,2.8GHz Xeonプロセッサで398 秒(ブルートフォース方式)から0.15 秒(ローカルサーチ方式提案)に短縮を実現している。さらに,補正されたパラメータが使用されるとき,画質は最適結果とほぼ等しい。とのことで,本論文を推薦する。

タイトル インフラ構造物空中点検・監視用途に適用可能dorone統合ナビゲーション手法の提案
著者 荻堂 修太, 喜屋武 愛理, 髙里 俊裕, 前里 理世, タンスリヤボン スリヨン, 姉崎 隆
巻号 電学論D, Vol.136, No.10, pp. 753-759, 2016
推薦理由 昨今,設備点検にドローンを活用する検討が多方面で進められている。本論文は,送電設備などのインフラ構造物の点検に,逸早くドローンの活用を目指した基礎検討結果を報告している。具体的には,点検対象の鉄塔まではGPSを頼りにドローンを移動し,鉄塔付近では送電線と接触することを避けるためドローンに取付けたカメラで鉄塔を撮影しランドマークとして使う工夫などが示されている。今後,面的に広がる設備の点検に対し,ドローン活用を検討されている方々に参考となる論文である。

タイトル 濃度共起確率に基づくユニークな画素群を用いた高速画像マッチング
著者 橋本 学, 奥田 晴久, 鷲見 和彦, 藤原 孝幸, 輿水 大和
巻号 電学論D, Vol.131, No.4, pp. 531-538, 2011
推薦理由 昨今の3次元画像を用いた物体形状マッチングでは,マッチングの高速化のために3Dデータからユニークな部分を見つけることが一般的になりつつある。そのような処理の基礎を,2次元画像処理の高速でロバストなマッチング技術に見ることができる。本論文は,2次元画像内のユニークな部分を濃度共起確率で見つけ出し,高速でロバストなマッチングを実現する方法を提案しており,昨今の3次元マッチングでも活用されている。2次元あるいは3次元画像のマッチングを提案する際の参考論文として推薦に値する。