技術者・研究者インタビュー Vol.2

技術者・研究者インタビュー Vol.2
技術者・研究者インタビュー Vol.2
8年の広報活動で情報発信の重要性を再認識

今年で8年努めた編修広報委員を卒業

- 電気学会との関わりについてお聞かせください。

入会は学生時代で21歳のときに入りました。一度抜けて再加入して延べ17年になります。最初は学生時代の研究の節目に、電気学会で発表するといった形で参加していました。とくに大学院時代には、産業応用部門大会や全国大会を経験、またIASなどの国際会議も経験しました。それまで海外に行った経験は一度しかなく、さらにIASは初めての国際会議での発表で、ものすごく緊張したことを覚えています。英語も苦手で、発表前は猛練習を積んで、何とか乗り切りました。

- 現在の電気学会での活動内容は。

社会人になってからは、編修広報委員会の活動を8年間やってきました。ここでは、毎月機関紙を発行しており、各自が分担して編集製作を進めています。私はそのうちの資料コーナーを担当しており、具体的には官公庁が発行している白書やNEDOなどで出している論文等の中からD部門(産業応用部門)の会員が興味を持つようなテーマを抽出し、内容を要約して掲載するという作業をやってきました。そのほかに論文の募集とか勉強会等の参加者募集などの活動もしてきました。

- 電気学会の活動を通じて困ったことは。

電気学会の活動は会社の仕事とは直接関連しませんので、本業が忙しいときにどのように電気学会活動と両立させるかということについて悩むことがありました。どうしようもないときは編修広報委員会の同じセクションのメンバーと助け合って対応していました。8年間続けた編修広報委員も、今年で後任に引き継ぐことになりましが、長い間編修広報委員をやったおかげで、いろいろな方面の方々と知り合いになれたことから、各分野のいろいろな知見を吸収できて貴重な経験になったと思っています。
私は仕事の面では大学時代の研究内容を活かせる職種に就きましたが、社内だけにいては新しい技術を取り入れたり知識を吸収したりすることにも限界があると思いますので、電気学会活動を通じて最新の技術情報を吸収し、今後も業務に活かしていきたいと考えています。

すそ野を広げる新たな情報発信を

- 電気学会への要望や課題についてお話しいただけますか。

編修広報委員として電気学会の広報活動をやってきましたが、まだまだ発信力が高くないと感じました。以前、編修広報委員会が発行していたニュースレターは紙媒体のみだったのですが、数年前からホームページにも掲載されるようになりました。また、電気学会から発信する情報についてはもう少し工夫があったらいいなと思っています。できれば若手の会員達を引きつけるような内容にしていくとか、できるだけリアルタイムに更新していくなどもう少しアピール方法の充実があってもいいと思います。
それから、もっと世間の大学だとか一般の方で電気に携わっていない人達にも分かりやすくて興味を持つようないろいろな情報発信をしていけば、電気関係者でなくても興味を持ってもらうことができるのではないかと思っています。いわば裾野を広げる方策の一つになるのではないかと思っています。
私は、これまで電気学会の活動等を通じて、いろいろなことを勉強させていただき深く感謝しております。引き続き会員として、微力ではありますが電気学会を盛り上げるために努力していきたいと思っています。

学生時代にしかできないことを全力で!

- 後進への一言をお願いします。

高校時代は物理の授業の中で、特に電気が苦手だったので、大学に入ってから苦手なところを克服しようとかなり勉強しました。そのため友人と大学の図書館に通い詰めて勉強していた時期もありました。今思えば、そういったことに付き合ってくれる友人を見つけられたのが非常に助けになりました。やはり友人は大事だと思いますので、学業・研究、サークル活動、アルバイトなど学生時代にしかできないことに、まずは全力で取り組んでください。その中で、将来、自分が何をやりたいのか少しずつ考えながら準備をしていってもらいたいと思います。 人に教えてもらうだけでなく、自分で新しいことに興味を持ち、自分で考え、自分で答えを導いていく力を養うことが大事だと思います。

ー 終わり ー

聞き手
  • 電気学会/産業応用部門/編修広報委員
  • 塚越昌彦(TMEIC)
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