技術者・研究者インタビュー Vol.3

技術者・研究者インタビュー Vol.3
技術者・研究者インタビュー Vol.3
ニュースレターの情報発信やコラボレーションを模索したい

国際規格に対応できる人材が不足

- 仕事上で課題は。

たとえば欧州においては、国際規格に則った規制をクリアしていなければ輸入禁止となっています。とくに最近では安全対応が重要なテーマになっています。国際規格の中ではそうした安全に関する国際規格が当社の製品や、顧客の装置向けにどんどん増えており、会社でもその対応として国際規格に関する教育を受けた者を専任にして対応しています。まさに今最も新しい部門といえますが、この国際規格を理解して具現化することが非常に難しいことです。監視機能を機器の横につけて、何かおかしな動きや、外から変な信号が入ったりした場合にすぐに停止させるといったフェールセーフの考え方を商品の形にすることがゴールですが、その機器の開発には製品の使われ方の深い理解と、年単位の認証機関との調整が重要になります。いま社内のドライブ装置開発部門では対応できるエンジニアが数人しかいません。

道筋ができた時にやりがい感じる

- 仕事での苦労ややりがいについて聞かせてください。

国際規格は、どんどん厳しくなっていますので、常に新規の規格を把握していく必要があります。私も日本電機工業会(JEMA)や国際電気標準会議(IEC)の規格検討グループに参加することで、その部分をカバーしています。しかし、この技術の把握を担当している人が社内でも非常に少なく、頻繁に海外出張などもしますが国際標準規格を策定するという取り組みに対する理解がなかなか得られず、つらいこともあります。また製品開発では、認証機関の試験前には胃が痛くなるなどストレスもありました。また顧客要求による納期の前倒しにはチーム全員が大いに苦しみました。
一方、従来製品から機能を加えつつコスト低減を実現する仕組みについては、過去に行っていた別の技術開発のノウハウが適用できることを思いつき、部品メーカーなどと技術ディスカッションをして目処がついた時は本当にやりがいを感じましたね。

“つぶし”の利く人材になりたい!

- 仕事上での今後の課題は。

入社2年目に一人でドイツに出張し、展示会で競合企業の動向や技術調査をしましたが、英語力もそれほどない状況で海外に仕事で行くのがはじめてな上、一人でしたので不安だらけでした。なんとかミッションは達成できましたが、このとき語学はもちろんですが、製品の知識不足などいくつもの課題を感じました。
またパワエレの部署にいますが、国際標準の対応をメインとしているため周辺機能やシステムに関するいろいろな知識をどんどん吸収しないと仕事をこなせません。社内の研修所や社外のセミナーなどを活用して、日々鍛錬を怠らないようにしています。
課題はまだたくさんありますが、これからは特定の技術や分野でリードする立場を堅持しながら、“つぶし”の効く人材になるよう努めていきたいと思っています。

仕事のペースを計算して前もって技術的な課題や対応策

- プライベートタイムはどのように過ごしていますか。

基本的には残業が好きではないので、仕事のペースを計算して前もって技術的な課題や対応策を準備して何かがあればそれを使って対応するように心がけています。したがって、9時前に出社し、18時前には会社を出る生活にしています。
プライベートタイムはパソコンの自作や、家族でドライブしたりバーベキューなどを楽しんでいます。

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