電力・エネルギー部門(B部門)の概要

活動の対象領域

電気学会の電力・エネルギー部門(B部門)では現代の社会基盤・産業基盤を支える以下の領域を活動対象にしています。
電力系統(計画・運用,制御,解析・シミュレーション等),電力自由化,発電,送配電,変電,直流送電,パワーエレクトロニクス,分散型電源,スマートグリッド,監視・制御システム,電力ケーブル,絶縁,高電圧,開閉保護装置,超電導機器,エネルギー変換・貯蔵装置,新エネルギー,電力品質,電力用設備および機器

主な活動内容

(1)B部門誌の発行
B部門誌は、これまで会員の皆様に毎月,本誌とともに送付されてきましたが、平成23年度5月号から、電子ジャーナル化されました。現状のB部門誌の構成としては,(1)一般論文,(2)特集論文,(3)解説,(4)研究グループ紹介・学会情報・海外駐在記事・調査研究委員会レポート,(5)学会カレンダー・会告,(6)その他からなります。(1),(2)は会員からの投稿,(3)から(6)はB部門の編修委員会が企画し,執筆を依頼しております。
(1)の一般論文は随時受け付ける論文ですが,(2)の特集論文は,特集テーマのもとに募集されます。毎年特集号が数回企画され,その中には以下に紹介するB部門大会での発表論文を掲載するB部門大会特集号も含まれます。
(2)B部門大会
B部門大会 は,1990年(平成2年)からスタートした,B部門関連する領域の大会です。
これまで毎年夏に各地の大学で開催され,至近年では2016年に九州工業大学,2015年に名城大学,2014年に同志社大学で開催されました。毎年400件程度の論文発表が行われるとともに,シンポジウムや特別講演が開催され,1000名前後の方々が参加されます。
発表論文には,論文誌Bの大会特集号への投稿も可能なフルペーパーの論文Ⅰと論文速報性を重視した2頁ものの論文Ⅱがあります。なお、投稿締め切り日が論文ⅠとⅡで異なります。(B部門大会のページをご覧ください。)
2005年より、ヤング・エンジニア・ポスター・コンペティション(Young Engineer Poster Competition, YPC)と題して、満30才未満の若手研究者に発表していただくポスター発表の場が新たに設けられました。優れた発表者は懇親会に無料招待され優秀発表賞が贈呈されます。
特別企画パネルディスカッションは、電力・エネルギー分野の近年の話題について,パネラーと共に参加者も交えた討論を通して、技術研鑽また技術交流行う有意義な機会を提供します。
特別講演では、技術講演のみならず、開催地ならではのトピックを含め、幅広い分野・視点から専門家の方々にご講演をお願いしています。
企業展示やテクニカルツアーによる、電力・エネルギー分野の設備見学、また新技術について技術者とのディスカッションは、会員の皆様のお役に立てるものと思います。
(3)委員会活動
B部門には以下のような10の技術委員会があり,それぞれのもとに調査専門委員会が設置され,活発な研究・調査活動が行われております。研究活動成果については技術報告書の出版,シンポジウムや講習会・フォーラムの開催により広く公表されております。
静止器技術委員会開閉保護技術委員会新エネルギー・環境技術委員会,原子力技術委員会,電線・ケーブル技術委員会電力技術委員会高電圧技術委員会超電導機器技術委員会保護リレーシステム技術委員会電力系統技術委員会
(4)啓蒙活動
電気やエネルギーについて,広く一般の方々に知っていただくとともに,若い人たちに電力・エネルギー分野の研究に関心を持っていただくために,B部門ではエネルギーワンダーランドを企画しています。エネルギーワンダーランドでは,電力・エネルギーに関連する設備見学や専門家による講義を実施しています。また、高校生懸賞論文コンテストや学生間の交流促進を目的とした学生ブランチ活動を支援しています。
(5)国際活動
1995年以来、日本、韓国、中国、香港の電気関連学会(日本では電気学会)の共催で国際会議(International Conference on Electrical Engineering: ICEE)が毎年開催されています。B部門としても本部の活動に多面的な協力を行っています。 協定を締結しているIEEE PES Thailandとの国際会議開催も進めています。 また,英文論文誌を特集号として毎年1~2回程度発行することにも努めています。
(6)研究会・講習会
技術委員会の研究調査活動の報告の場として各種の研究会,講習会・フォーラムが開催されています。
研究会は,各技術委員会が主体で実施するもので,傘下の調査専門委員会の関連テーマに関わる一般からの論文発表を中心とした研究会と,各技術委員会に関連する広いテーマでの発表論文として開催される場合があります。また,複数の技術委員会が合同で開催することもあります。各技術委員会とも年に2~3回が開催されています。
講習会やフォーラムは,技術委員会の各調査専門委員会が、研究・調査活動の進捗状況や成果を会員の皆様に発表するものです。

活動成果の紹介

B部門大会での発表論文は大会参加者に配布されるCD-ROMに掲載されます。過去の大会のCD-ROMの入手をご希望の方は「電気学会事業サービス課 電力・エネルギー部門大会担当」までご連絡下さい。
調査専門委員会の成果である技術報告書は他部門も含めてここにあります。

表彰制度

学会全体としての表彰制度としては, 論文賞,進歩賞などの他に,以下のように各種の大会での優秀論文発表賞があり,B部門でも数多くの方がこれまでに受賞されました。

  • 全国大会優秀論文発表賞
  • B部門大会優秀論文発表賞
  • B部門大会YPC優秀発表賞
  • 研究会優秀論文発表賞

また,B部門が独自に実施する新しい表彰制度「研究・技術功労賞」が2006年より設けられました。これは長年、地道な活動を続けてこられ、技術の発展に貢献された研究者または技術者の方々の労に報いるとともに、電力・エネルギー分野技術の更なる発展を図ることを目的としています。受賞者の方々は、電気学会B部門大会において表彰いたします。なお、受賞候補者は原則として満45歳以上の電気学会会員です。