第25回(令和3年度)エネルギーワンダーランド実施報告書
2023/02/08
募集内容
ポスター | ![]() |
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日時 |
2022年3月28日(月) 13時30分~ 16時00分 |
場所 |
Microsoft Teamsによるオンライン開催 |
実施内容 | エネルギーワンダーランドは、これから進路を考える高校生、高専生、大学生を対象として、話題性に富む設備見学とわかりやすい解説講義を組み合わせた企画として開催しているものであり、第25回となる今年度は、「北海道電力株式会社 水力発電所」のビデオ紹介・オンライン設備見学と「北海道大学大学院 情報科学研究科」でのオンライン解説講義を以下により実施します。 |
スケジュール |
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主催 | 一般社団法人 電気学会 電力・エネルギー部門 |
協賛 |
一般社団法人 日本電機工業会、一般社団法人 電気学会 北海道支部 |
参加費 |
無料(ご参加のための通信設備および通信費は参加者様のご負担となります) |
対象 | 高校生、工業高等専門学校生、大学生 |
定員 | 60名(先着順) |
申込期限 | 2022年3月3日(木) |
参加申し込み方法 | (1)参加者氏名,(2)学校名,(3)連絡先TEL・E-mailを明記の上,電気学会 電力・エネルギー部門 エネルギーワンダーランド係(担当:吉田 悟)へE-mailでお申し込み下さい。参加確認と参加方法詳細についてのご案内を返信させて頂きます。
お申込みE-mail: ewl@ieej.org |
注意事項 | オンライン開催となりますため,下記事項をご確認ください。
※ 個人情報の取り扱いは電気学会のプライバシーポリシーに準じます。 |
ポスター |
実施概要
開催日 | 2022年3月28日(月) 13時30分~ 16時00分 |
内容 |
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主催 | 一般社団法人 電気学会 電力・エネルギー部門 |
協賛 | (社)日本電機工業会,一般社団法人 電気学会 北海道支部 |
参加人数 | 高校生 1名、大学生2名、専門学校生9名 |
実施概要 | エネルギーワンダーランド(EWL)は、これから進路を考える高校生・高専生を中心として、話題性に富む設備見学とわかり易い解説講義を組み合わせた企画である。 第25回の令和3年度は、新型コロナウイルスの感染拡大が収まっていないことを踏まえ、昨年に続けてMicrosoft Teamsを使用したオンラインでの実施とした。 設備見学は北海道電力㈱、解説講義は北海道大学大学院 情報科学研究科 北先生に依頼し、以下のスケジュールで実施した。 |
スケジュール |
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実施内容
(1) 北海道電力(株)水力発電所 ビデオ紹介・オンライン設備見学
① 水力発電所設備紹介・ビデオ紹介:京極揚水発電所
北海道電力の紹介スライドにより、会社概要、水力発電所から送電設備までの仕組み、また、ビデオにより京極揚水発電所の特徴である可変速揚水発電技術までわかりやすく解説された。可変速揚水発電は、揚水運転中に揚水機器の回転数を調整することができ、夜間や軽負荷時の揚水運転中に電力調整が可能になること等が紹介された。
② オンライン設備見学1:層雲峡発電所
オンライン設備見学では、2 機のうち、1号機が昨年11 月に運開し、現在2号機が工事中の層雲峡発電所の見学を行った。オンライン見学では、Microsoft 社の頭部ウェアラブルMR(複合現実)デバイス「HoloLens」を使用して、説明者の視界を参加者に共有して進行を進めた。説明者は、建屋3 階の制御室から1階の発電機フロア、さらに地下1 階の水車室フロアを移動して各フロアの様子が説明された。
現在、工事中の2号機はロータ(コイル)は据付作業中であった。また運転中の1号機は、水流と回転の音や映像が確認でき、HoloLens を通じて設備の迫力を体感することができた。
③ オンライン設備見学2:保守支援装置
北海道電力の全53 か所の水力発電所を遠隔監視できる保守支援装置について紹介された。保守支援システムは、デジタルトランスフォーメーションの一環で導入され、全水力発電所の全計測点25,000点を監視することができる。
層雲峡発電所にも1台の監視端末があり、各発電所の情報を集約表示することができ、事故時には詳細情報を確認することができる。また過去の記録データをグラフ表示したり、現地の所内カメラによる現場の状況をリアルタイムに確認したりでき、遠隔設備保守に活用されている。
(写真1) 京極発電所紹介ビデオ
(写真2) HoloLens によるオンライン見学
(写真3) 層雲峡発電所のコイル据付の様子
(写真4) 保守支援装置の様子
(2) 北海道大学大学院 情報科学研究科 北裕幸 教授 解説講義「電力システムと再生可能エネルギー」
北先生より、学生向けに、電力システム工学の基礎的な解説として、日本のエネルギー構造、電力システムの基本構成・特性、電力安定供給の方法、および再エネの導入状況と電力安定供給の両立、再生可能エネルギーやデマンドレスポンス等の最新動向を踏まえた技術紹介まで講義が行われた。また今後、再生可能エネルギーが大量導入された際、AI を活用した需要予測技術や、余剰電力を熱・水素等に変えるPower to Heat/Gas を含むデマンドレスポンスの方策等が示され、その分野の今後の発展の期待が示された。
初学者にも理解しやすいよう、専門用語の使用が避けられ、わかりやすい例示が用いられる等、様々な工夫がされており、電力工学の全体像をイメージできるとともに再生可能エネルギーに向けた取り組みが理解できる内容であった。配信中は、接続不良も発生なく、当初予定した通りの内容で講義を実施できた。
(写真5) 講義内容
(写真6) 同時同量と周波数のイメージ
(写真7) 再生可能エネルギーの課題
総評
新型コロナ感染拡大状況を踏まえ、昨年度に引き続き、オンラインでの開催とした。前半・後半ともにオンライン開催の特長を生かしたコンテンツと内容で工夫されており、充実したイベントとなった。特に、水力発電所設備のライブ見学では、普段は立ち入りが難しい工事中の現場まで紹介頂くことができて、オンライン開催ならではのものとなった。
オンライン開催と現地開催は一長一短があり、どちらを選択するかは状況に応じて判断する必要があるが、今後も、将来人材の確保につなげるため、次年度もエネルギーワンダーランドを企画する。