用語解説 第127回テーマ: PPA

2021/10/07

山口 浩司 〔(株)明電舎〕

1. PPA とは

Power Purchase Agreement:電力販売契約あるいは電力購入契約と呼ばれ,電力会社といった電気を利用者に売る電気事業者と発電事業者の間で結ぶ契約のことを指す。例
えば,需要者は特定の太陽光発電設備から「再生可能エネルギーの指名買い」ができるようになる。指名買いができることで需要家は,「当社は100%太陽光発電由来のエネルギーを使用している」と称することができる。

海外では発電設備が自社敷地外の遠隔地に設置された発電設備から送配電線を介して需要家設備へ送電するオフサイト型PPA が再生可能エネルギー普及拡大の原動力の1 つとなっている。

日本では「PPA モデル」と呼ばれることもあるオンサイト型PPA「太陽光発電の無償設置」というビジネスモデルがある。需要家が発電事業者に建物の屋根などのスペース
を提供し,発電事業者が発電設備の設置工事と運用・保守・メンテナンスを実施し,現地で発電した電力を需要家に供給する。


図1 オンサイト型PPAの契約イメージ

2. PPA モデルのメリット

カーボンニュートラルに向けた取り組み方法の一つとして,自家消費型太陽光発電システム導入の拡大が進められているが,PPA モデルと組み合わせることで以下のようなメリットが期待できる。

① 初期投資や管理コストがゼロでリスクを抱えない
② 電気料金を支払う延長線上の契約であり,細かな計上を必要としない
③ 貸借対照表上で負債リスクがなく,会計上においてオフバランス化が図れる
④ RE100 加盟やSDGs 達成への貢献が期待できる
⑤ 再エネ賦課金を含む電力の購入量を減らすことができる
⑥ 契約期間が満了した際に設備が譲渡される

3. PPA モデルの導入にあたっての注意点

以下のような注意点が挙げられる。

① 長期的契約となる
② 交換や処分が自由にできない
③ 契約満了による譲渡後のメンテナンスは自己負担
④ 導入条件が厳しい

文 献

(1) (公財)自然エネルギー財団:コーポレートPPA 実践ガイドブック(2020 年9 月30 日)

【電気学会論文誌B,141巻,10号,2021に掲載】

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