第29回エネルギーワンダーランド(2025年度)
2026/04/21
募集内容
「沖縄電力株式会社 牧港火力発電所」の設備見学と、琉球大学 工学部工学科 電気システム工学コース 上原明恵先生による「電力システムとエネルギー」の解説講義
| ポスター | ![]() |
|---|---|
| 日時 |
2026年3月24日(火) 13時00分~ 16時30分 (集合/解散場所:沖縄電力株式会社 本店 本館エントランス) |
| 場所 |
沖縄電力株式会社 本店 / 沖縄電力株式会社 牧港火力発電所 |
| 実施内容 | エネルギーワンダーランドは、これから進路を考える高校生、高専生、大学生を対象として、話題性に富む設備見学とわかりやすい解説講義を組み合わせたイベントとして開催しております。第29回となる今年度は、「沖縄電力株式会社 牧港火力発電所」の設備見学と、琉球大学 工学部工学科 電気システム工学コース 上原明恵先生による「電力システムとエネルギー」の解説講義を以下のとおり実施します。 |
| スケジュール |
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| 主催 | 一般社団法人 電気学会 電力・エネルギー部門 |
| 共催 | 一般社団法人 電気学会 九州支部 沖縄支所 |
| 協賛 |
一般社団法人 日本電機工業会、一般社団法人 電気学会 九州支部 |
| 参加費 |
無料(ご自宅~集合場所・解散場所~ご自宅までの交通費は参加者様のご負担となります) |
| 対象 | 高校生、工業高等専門学校生、大学生、教員 |
| 定員 | 40名(先着順) |
| 申込期限 | 2026年2月27日(金) |
| 参加申し込み方法 | (1)参加者氏名,(2)学校名,(3)連絡先TEL・E-mail,(4) 来場方法:直接来場 or 琉大より送迎バス乗車 を明記の上,下記申込先へE-mail でお申し込み下さい。参加確認と参加方法詳細についてのご案内を返信させて頂きます。
申込先 |
| 注意事項 | お申込みに際しては、以下の点にご留意ください。 ・車いすでご参加の方はお申し込みの際にご連絡ください。 ・イベント中の写真を撮影させていただきます。写真は電気学会に係る報告(HP掲載を含む)に使用させていただくことをご了承ください。 ・個人情報の取り扱いは、電気学会のプライバシーポリシーに準じます。 |
| ポスター |
実施概要
| 開催日 | 令和8年(2026年) 3月24日 (火)13時00分~16時30分 |
| 内容 |
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| 主催 | (一社)電気学会 電力・エネルギー部門 |
| 共催 | (一社)電気学会 九州支部 沖縄支所 |
| 協賛 | (一社)日本電機工業会、(一社)電気学会 九州支部 |
| 参加人数 | 高校生2名、大学生12名、大学教員2名、電気学会関係者5名 合計21名 |
| 実施概要 | エネルギーワンダーランド(EWL)は、これから進路を考える高校生、高専生、大学生を対象に、電力・エネルギー分野に関心を持って頂くことを目的として、話題性に富む設備見学と分かりやすい解説講義を組み合わせた企画である。 第29回となる令和7年度は、B部門大会が開催された沖縄県にて現地開催で実施した。 設備見学は沖縄電力株式会社 牧港火力発電所、解説講義は琉球大学工学部工学科 電気システム工学コース 上原明恵先生に依頼し、以下スケジュールで実施した。 |
| スケジュール |
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実施内容詳細
(1)沖縄電力株式会社 牧港火力発電所 紹介・設備見学
沖縄電力本店に隣接する「牧港火力発電所」を見学した。牧港火力発電所は1953年に運転開始した、県内で最も長い歴史を持つ火力発電所である。発電所ロビーでの概要説明の後、次の2つの発電設備をご案内頂いた。

写真1 沖縄の電力系統についての説明
① 汽力発電設備 9号機 (燃料:重油)
汽力発電設備は、燃料を燃やして蒸気を作り、蒸気の力でタービンを回転させ、回転を発電機に伝えて電気を作る、というエネルギー変換装置(熱エネルギー→運動エネルギー→電気エネルギー) であると言える。
構内には高さ170mの大煙突や、タンカーで輸送された石油を蓄える石油貯蔵タンクなど巨大な設備が多く、参加者には発電所設備のスケール感や装置・設備の重要性を体感頂いた。また、かつて7号機のタービン内で使用されていた「タービンローター」の実物を見て触れることができた。タービンローターは高温高圧の蒸気を羽根に吹き付けて高速回転する部品であり、何段もの羽根が重なった構造になっている。西日本の周波数60Hzと合わせて1秒間に60回転する、出力は85,000kWで何万世帯分かの消費電力に相当する、という話も伺った。参加者と説明員との間でも、発電機の構造やエネルギー効率について多くの質疑が交わされた。

写真2 火力発電所設備の仕組みの説明
② ガスエンジン発電設備 (燃料:液化天然ガス)
ガスエンジン発電設備は2024年に運転開始した新しい設備で、石炭や石油と比較してCO2排出量が少ない液化天然ガスを燃料とする。車のエンジンと似た仕組みで、ガスの燃焼でエンジン内のピストンを往復運動させ、往復運動をクランク機構で回転運動に変換し、回転を発電機に伝えて電気を作る。ガスエンジン発電は汽力発電よりも起動開始から送電までが速いことから、電力の需給調整に活用されている。
見学では、液化天然ガスを極低温に保つLNGタンクや、液化天然ガスを温めて液体から気体にする気化器を屋外で見た後、建屋内の機関室、中央操作室に入らせて頂いた。機関室は音が大きいため耳栓をして入り、運転中のガスエンジンのエンジン音と風を間近で体感した。中央操作室では、モニタで設備の状況を常時監視し、給電指令所と連携して発電量を調整する、という中央操作室の果たす重要な役割について説明頂いた。参加者と発電所オペレータとの質疑も活発であった。

写真3 牧港火力発電所見学(タービンローター前で撮影)
(2)沖縄電力 DX推進事務局長 仲間博文氏による「電力分野のデジタルトランスフォーメーション」講演
沖縄電力 仲間様からの電力分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)講演では、DXとはそもそも何か、電力にどう関わるのか、沖縄電力はDXで何をめざすのかなど分かりやすく教えて頂いた。さらに沖縄電力で取り組んでいるデジタル技術活用、AI活用等の様々な事例紹介もあり、DXにかける熱い意気込みを参加者に伝えて頂いた。

写真4 沖縄電力 仲間様による電力分野のDX講演
(3)琉球大学工学部 電気システム工学コース 上原明恵先生による「電力システムとエネルギー」解説講義
琉球大学 上原先生には、電力システムの基礎から最新の研究紹介までの解説講義を実施頂いた。各発電方式の仕組み、送変電・配電設備の仕組み、電力システムの安定度をどう維持するか、最新の研究紹介などを幅広く分かりやすく解説して頂いた。参加者にとって、電力システム全体のイメージをつかみ、各電力設備の役割と仕組みを知り、さらに最先端の研究にもふれる機会となった。

写真5 琉球大学 上原先生による電力システム解説講義と質疑応答
(4)質疑応答
なぜ再生可能エネルギー導入はもっと進まないのか?離島の電力系統でも周波数維持は可能か?といった技術的な内容から、将来の進路に関する質問まで、活発な質疑が交わされた。上原先生と仲間様から、質問に対して詳しくご回答頂いた。
・電力の需要と供給は天秤のように、常にバランスをとって一致させる必要がある。需要が供給より多いと周波数が下がり、需要が供給より少ないと周波数が上がり、周波数変動は停電のリスクにつながってしまう。
・火力発電所等のタービンの回転で発電する「同期発電機」は、回転数を一定に保とうとする「慣性力」を持ち、周波数変動を抑える効果を持つ。電力系統全体の慣性力を確保するために、同期発電機が必要となる。
という話から深掘りして、再生可能エネルギー導入の課題、離島の周波数安定維持の難しさ、解決に向けた新技術導入の取組みについてお話し頂いた。
総評
本年度は、沖縄県の牧港火力発電所および沖縄電力本店でエネルギーワンダーランドを開催した。高校生から大学教員まで、電気学会関係者も含めて計21名での実施となった。
長い歴史がある汽力発電設備や最新のガスエンジン発電設備を見ながら、その迫力や装置・設備の重要さを体感する見学内容や、電力分野のデジタルトランスフォーメーションの講演、電力システムとエネルギーに関する基礎から最新の研究紹介までの解説講義と、充実したイベントとなった。参加後のアンケートでは、なかなか見られない発電所の実態を見ることができて楽しめた、電力システムとエネルギーの仕組みを実際の設備を見学しながら学ぶことができとても良い体験だった、など好評を頂き、現地開催ならではの魅力を参加者に感じてもらうことができた。
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