技術報告新刊 第1612号:自励交直変換器と電力系統の相互作用

2026/09/24

2026年6月5日(発刊日)
自励交直変換器と電力系統の相互作用調査専門委員会

要 約

再生可能エネルギーは従来の回転機型電源と異なり交直変換器(以下,変換器)を用いて連系されることが多く,変換器の系統への導入が進んでいる。また,レジリエンスの強化や,広域電力取引の拡大をめざし,直流送電,FACTS (Flexible AC Transmission Systems) などにおいても変換器の導入が進んでいる。近年では,他励変換器ではなく,制御性に優れる自励変換器が広く適用されている。再生可能エネルギーが増加する一方で,火力発電などの回転機型電源が減少すると,電力系統の慣性が低下し,系統事故時などに系統の安定運用を維持することが難しくなるものと懸念されている。このため,近年は慣性低下への変換器側での対策としてGrid-Forming 変換器制御などの擬似慣性機能を変換器の制御系に付加する手法が注目されている。また,自励変換器と電力系統の相互作用による電力品質障害の発生事例が報告されつつある。例えば,高調波共振が原因と考えられるケーブルの損傷が報告されている。これらの状況を踏まえ,本委員会では,既存の変換器制御から最新の変換器制御(Grid-Forming制御)までを広く調査した。加えて電力系統側に発生する諸問題(慣性,安定度,短絡容量,電力品質)とその対策,さらに最新の基幹系統への導入事例など幅広い技術領域に関して調査を行った。本技術報告はその結果を取りまとめたものである。

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