令和2年度(第107代)電気学会会長 斉藤 史郎

2020/06/04

このたび、電気学会の第107代会長を務めることになりました。新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの影響で行動変容が求められる中、これから1年間、2万人を超える会員の皆様とともに、伝統ある電気学会の更なる発展のため、その責任と使命を果たしてまいる所存です。

電気学会は1888年の創立以来、我が国の産業発展とそれを支える電力需要の伸びに伴い、社会へ浸透していく電気に関わる知識の啓蒙と普及を使命として活動してきました。これは電気学会が向き合ってきた社会的価値であり、近年は、自然災害の脅威から、インフラのレジリエンス強化へのニーズも高まっており、電気の重要性が再認識されています。電気学会は、現在、5部門制による新しい学問分野への柔軟な対応、9つの支部組織による地域活動の活性化を積極的に実施しており、昨年度は「連携」がキーワードでした。今年度は、それを一歩進めるとともに、オンライン大会やweb会議など新たな学会活動を通して電気学会が更なる飛躍を目指すため、次の4項目に取り組んでまいります。

  • 部門での学問や技術の深化だけでない、部門間を跨るイノベーションや新技術への目配り
  • 他学会との連携による自然災害や事故等に対する技術課題への取組みや取組み成果の社会への情報発信
  • 電気の基礎的知識だけでなく、未来を切り開く新しい技術に関する社会との知識の共有
  • コロナ影響に伴う新たな日常を念頭に入れた新規会員獲得と学会活動の強化

持続可能な社会の実現に向けて、電気学会は、社会との繋がりを強め、社会的価値の創造を目指していくとともに、学会のプレゼンスを高め、会員の皆様がより一層ご活躍できるよう運営してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。