令和5年度（第110代）電気学会会長　安田　恵一郎

このたび，電気学会の第110代会長を務めることになりました。これから1年間，会員の皆様とともに学会の発展のために尽力する所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
地球環境問題の顕在化，新型コロナウイルス感染症の世界的流行，社会のデジタル改革の進展等の一方で，我が国おいては人口減少・少子高齢化等が進行するなど，電気学会を取り巻く環境は，近年，大きく変化しています。
社会環境の大きな変革の時代において，電気学会が将来にわたって活動を継続し，社会に貢献し続けるためには，「電気学術に関わる学問・産業の進歩・発展に寄与し，人材の育成を通じて社会に貢献する」という，電気学会の普遍的な使命を改めて認識した上で，電気学会が現在，そして将来直面するさまざまな環境の変化に対応して行くための取り組みが必要です。
このような状況を踏まえ，2022年に電気学会は従来のグランドデザインの見直しを行い，「新グランドデザイン」を決定・公表しました。さらに，各部門・各支部・各種委員会等の具体的な提案を踏まえ，「中期アクションプラン」を取りまとめました。
2023年は，「新グランドデザイン」の実現のための「中期アクションプラン」を具体的な活動として展開する一年となります。長年に亘って行われてきた各部門・各支部・各種委員会のそれぞれの活動を尊重しつつ，柔軟で持続的な電気学会の運営体制の構築に向けて努力したいと思います。
電気学会会員の皆様の愛着と誇りを持った活動が，部門・支部・各種委員会，さらには電気学会全体の学術・論理・倫理基盤と運営基盤を構築・継承・発展させ，構築された優れた学術・論理・倫理基盤と運営基盤が個々の会員に良い影響を与える，双方向の創発的な発展を実現することに繋がります。まさにこのことが電気学会のプレゼンスを高め，真の意味での会員サービスの提供になると思います
引き続き，会員の皆様のご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。